フィトテラピー − 体と心が美しくなる処方箋

水とハーブと

暦の上では立秋・処暑を過ぎたとはいえ、まばゆい光りが続く猛暑、まだまだ身を守る術が大切な季節です。皆さんはお元気ですか?

そんなこの時期におすすめしたいのは "水出しハーブティ"。手揉みした茶葉をひと握りポットに入れて、水を500mlほど加え、常温で5〜6時間そのままに。・・・と言っても、猛暑のこの時期は冷蔵庫に入れて抽出しましょう。ドライハーブで充分に美味しく仕上がります。(飲む時には冷蔵庫から出して、少し常温に近づけてお飲みください)

※水出し法に適しているハーブは花や葉のハーブたち。柔らかいので熱を加えなくとも時間をかければ有効なチカラが抽出可能です。(茎や根のハーブは、硬度があるので熱を加えて抽出する必要があります)

水出し法の特徴は、ハーブに含まれる有効成分のなかでも、水に溶ける成分のみを抽出すること。ですから熱湯で溶出されるタンニンなどの含有量はごく少量となり、口当たりが良く、よりナチュラルで爽やかな香りのやわらかい味に仕上がります。胃腸の弱りやすい夏場は、温かいハーブティも良いのですが、刺激の少ない体にやさしい水出しハーブティもおすすめです。ただ抽出に時間がかかるので、わたしは寝る前にセットして朝に茶葉を取り出す感じにしています。手間いらずに抽出が仕上がるのも有り難いです。

この夏、わたしの水出しハーブのお気に入りは、レモンバーベナ。猛暑のなか自宅サロンにお越しくださるゲストの方々に、ほんのり冷たくしたレモンバーベナのウェルカムハーブティが好評です。レモンバーベナ(別名ベルベーヌ)は、クマツヅラ科の植物の葉で、やわらかいレモン様の香りが気持ちを穏やかに促し、消化促進の働きがあるため季節的にも弱りやすい胃腸を整えるのに役立ちます。又、穏やかな鎮静作用もあり、ヨーロッパでは夕食後のリラックスタイムに''イブニングティ"として愛飲されている定番のハーブです。このレモンバーベナは水出しにすると、香りの爽やかさがやさしく際立ち、よりスッキリとした清涼感のある味を醸し心身を潤します。

さぁ、水出しハーブティ。
必要なのは「水」と「お気に入りのハーブ」と「植物たちへの感謝の気持ち」を入れたポットのみ。ぜひお試しください。

まだまだ残暑きびしいなかではありますが、立秋を過ぎたあたりから、ほんのかすかに夜の風が変わりはじめました。暑さの峠も越してあと少し・・・な、はず(笑)。ひきつづきハーブにチカラを借りてご自愛ください。

2019年8月30日 

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塩見麻衣美
植物療法士

東京生まれ O型
太陽星座 牡牛座
月星座 双子座

◇これまでの経緯
アパレルメーカー販売を経験後、広告代理店にて店頭販促の企画に従事。後に大手菓子メーカーに転職し、レジャー施設開発プロジェクトにて商業施設の企画開発に携わる。多忙な毎日のなか、心と体に不調を抱えるようになり、2003年にフラワーエッセンスに出逢いその力に魅了される。体の不調は様々なハーブや精油によって癒され、植物のヒーリングパワーに強く引き寄せられるようになる。在職中の2005年頃から本格的に植物療法士を目指し学び始める。資格取得後、「カリス成城」初台店にて販売勤務を経て、現在はフリーの講師業をメインに、高齢者介護施設でのアロマトリートメントのボランティア活動や、ライフテーマとして“月とハーブと心と体”について独自に探求する日々を送っている。

◇学びの経緯
*2006年 ニールズヤードにてフラワーエッセンス講座「ヒーリングハーブス アドバンストコース」修了。
*2006~7年 植物療法講座「ヘルス&ビューティ」コースにて植物療法士1級の資格取得。(国際植物療法協会/現在:一般社団法人自然療法機構認定)
*2012年 自然療法士資格認定を取得。(一般社団法人自然療法機構認定 )

◇活動◇
*笹塚の自宅にて“月とハーブと心と体”をテーマにした小さなワークショップを不定期に開催。
*2011~13年の1月に響探求会にて「月とハーブ」をテーマにお話をさせていただいている。(響探求会では受付のお手伝いもさせていただいている。)
*2013年秋より九段下にて「月のリズムとハーバルビューティ」講座、「仕事に生かせるアロマ&ハーブ」講座などの開講を準備中。

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