五感でみつける 目で感じる

木々とつながる

久しぶりに森らしい森を訪れた。
陽だまりが地面にあちらこちら顔を出し、
レースのような繊細な葉が揺れる枝の隙間を山風が吹き抜ける。

さて。
今日はたっぷり木々とつながると決めている。
というのも、ある日フィンランド人の友人が教えてくれた
木々との親密な(!)つながり方にすっかり魅せられ、
いつか同じことを試してみたかったから。

これまではただただ風を感じ、落ち葉を踏みしめて歩いたり
お気に入りの木をみつけ、その幹を両手で抱えてみたりー
それなりに木や森に触れる楽しさに触れていたつもりだったけれど
くだんの友はフィンランドのすてきな森の写真とともにこう書いていた。

―これまでまったく試したことがなかったけれど、そのとき森のなかでふいに
静かに横たわりたくなったの。ただそこに横になり、木々のてっぺんを
見上げたわ。寝転がることで、地面をしっかり感じ、地球全体がわたしの体を
包み込んでくれているように感じたの。ー

想像を働かせてみた。―木々のてっぺんを地面から見上げる。
好奇心がむくむくと湧きあがる。
よし。
どうやら人の気配も感じられない。今日こそいざ。

まず深呼吸。イオンだらけの澄み切った空気を吸い込んで
葉がまばらに散った地面にごろんと寝転がる。
頭上からひんやりと流れ込む空気が体を包む。
自然と目を閉じ、今この瞬間を味わう。
目を閉じているのに光を感じる。
みどりの匂いも鼻孔をくすぐる。
地面にじかに触れるってこんなに穏やかで解放されることなんだ。
人のぬくもりとはまた違う深い深い安心感。

―いったいどのくらいの時間が流れたか。3分程度だったかも
しれないし10分くらいそうしていたかもしれない。
まさに正真正銘のグラウンディング。
地に足のついたーどころか地に体ごと預けてしまう。

何かの儀式でもないし、before/afterみたいに何かが
見違える、というたぐいのものではないけれど、
ときには意識的にこうした自然とのつながりをぎゅっと
縮めると、自分の中の目に見えない“詰まり”のような
ものが、多少なりともどこかへ飛んでゆき、
クリアな自分に戻ってゆける気がする。

さて。
百聞は一見に如かず。
だまされたと思ってぜひ緑まぶしい季節のどこかでぜひお試しを!

2019年6月17日 

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Miki

スタイリングフォトグラファー
フリー翻訳(英語)、ライター

1971年山口生まれ。
幼少の頃から夢は世界へ向かい、念願叶って海外と日本の架け橋となる事業に長年従事。異なる文化、訪れた国々の光や色、人々の暮らしぶりに大いに触発される。その後テーブルフォトのメソッドを習得。日常の中でこころ躍る瞬間を捉えることに情熱を傾けるようになる。そうした暮らしの中の美しさを届けるフォトエッセイをmahinaで発信しながら、フィンランドのライフスタイルや教育事情を翻訳を通じ日本に紹介したり、英語学習を始め日本の子どもたちへの異文化教育に邁進する日々。

【instagram】
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