五感でみつける 目で感じる

コンパニオン植物礼讃

 

いくつになっても新しいことに触れられるよろこび。

わたしの場合、その多くは本から得られる機会も多く、最近手にしたこちらの書籍
『かぐわしき植物たちの秘密 香りとヒトの科学』田中修・丹治邦和著 山と渓谷社
にときめいている次第。

学術的なアプローチなのかと思いきや、帯に書かれているのはハーブや植物、野菜、果物など身近な植物のさまざまな働きをエビデンスを交えて“愉快に”解説、とある。

ゆかいに・・・?
これはもう手にするしかない。

先日より愛用させてもらっているmahina pharmacyのロールオンのアロマケアが今の蒸し暑さをかなり緩和してくれていて、まさに“かぐわしき植物”の恩恵を受けている身としては、見過ごすわけにはいかない内容かもーと読み進めたところ、
最も興味を引いたのが、「第八章 密かに香って自分や仲間を守る香り」の箇所。

いわゆる「コンパニオン植物」に関する植物群がピックアップされていて、章の冒頭「植物たちは、仲間と、何も話をしていないように見えます。でも、そんなことはありません。植物たちは、香りを利用してコミュニケーションをとることもあるのです。」と記されている。

植物同士、香りを利用してコミュニケーションをとる・・・。なんと・・・。
このことは周知の事実なのかもしれないけれど、わたし的には人生折り返し地点にいる今初めて知った情報。胸が高鳴る。

以降、詳細はじっくり本を手に取って楽しんでいただくため、タイトルだけ列挙するとー

-秘密結社でつながる防虫機能 リママメ(マメ科)
-虫に食べられたキャベツの叫びが聞こえる キャベツ(アブラナ科)
-コンパニオン植物になって仲間を守る ミント(シソ科)
-虫や取りにかじられたらテレパシーで危険を知らせる トマト(ナス科)
-桜餅のクマリンの正体は虫よけだった サクラ(バラ科)

もう、これだけで興味をそそられるというもの。

そして、本題。
仲間を守るミント!

大学の研究グループが検証した結果、ペパーミントと小松菜を混植して栽培すると虫による小松菜の食害が減ったり、ここで育った小松菜にはペパーミントの香りの効果もあったそう。

つまり、その植物の病害中の働きを押さえ、成長を促進するのがコンパニオン植物、と呼ばれるとのこと。(かなり前後端折っているのでぜひ本編をご一読下さいっ。)

健気すぎる。尊すぎる。
その植物本来の使命が果たされるため、陰ながらそっと導き手としてサポートしているミントの役割が愛おしすぎて、偉大すぎて、共感ポイントが頭の中で渋滞中。

自己主張は時に必要だし、むしろ今の時代そうあらねばな空気感もあるけれど、皆が皆バラやカサブランカリリーのような女王たらしめる存在感を放つ必要もないわけで、わたし自身も振り返れば、表舞台よりもコンパニオン植物のような歩みを送ってゆきたいと願っていたような・・・。

今後目にするミントにはただただ尊敬の念と慈愛の眼差しを持つと誓う真夏の入り口。

みなさんが心惹かれるコンパニオン植物はなんですか?

2024年7月21日 

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Miki

English Lab/ doers(ドアーズ) 主宰。完璧さよりも小さな一歩を応援するパーソナルイングリッシュコーチ。文章やコーチングレッスンをとおして、心を整えきらめく日々を提供できたらと探求する日々

https://lit.link/doers

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