五感でみつける 目で感じる

赤い実の記憶

夏真っ盛り。
南半球以外ではまぶしい日差しをあびて、植物も果物も色鮮やかに
市場を彩る季節。 

これまで一番ご縁のある国々といえばスカンジナビアなのだけれど、
この地域でこの季節、市場にたくさん並ぶのはベリー類。
なかでも赤い実、リンゴンベリー(日本ではコケモモ)は、20年前、
かの地で初めて目にして、その鮮やかさにはっとさせられたことを今も
まざまざと思い出す。

フレッシュなままジュースで飲んだり、
夏の鮮度よい実をジャムにして冬の大事な保存食として、
トーストやミートボールなどに添えられていたり、
フィンランドやスウェーデン、バルト三国などなどを
訪れると食卓の上でこの「赤い実」の登場を避けてとおることはできないはず。
聞くところによると、リンゴンベリーはビタミンCがかなり豊富なことから
特に女性の健康や美容に高い効果が期待されるらしい。 

20代に初めて北欧文化に触れたときは(具体的には1998年前後だったかな)
まだ今のようにそのスタイリッシュなライフスタイルは情報として日本へ届いておらず、
北欧といえばデザイン!みたいな認識がメインストリームではまったくなかったから、
わたしにとって北欧といえばリンゴンベリー、といっても過言ではないのです。 

こうした原体験的なことをこの夏思い起こしながら過ごしていたら、
ある日自身の屋号をリンゴンと名付けてしまおう、とインスピレーションが降りてきて。 

とても個人的ではあるけれど、
わたしだけの大切な記憶とこの地域との深いご縁と、
赤い実の情熱や女性性を高める作用に感謝と希望を込めて。
そうした記号としての名称がLingon
その実自体は頼りないくらい小さくて、ときに酢っぱすぎたりするのに
わたしには特別な宝石みたいなそんな存在なのだから不思議。 

さて。
みなさんにとっての「赤い実」はどんな記憶とともにありますか?
そういう自分にとってのソウルフードだったり象徴だったり
ーそんな自分だけのストーリー、
ぜひいつか聞いてみたいなあと妄想する真夏の満月の夜―。

2017年8月8日 

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Miki

スタイリングフォトグラファー
山口県生まれ。
魚座(太陽)で射手座(月)。
物心ついた頃から世界中を巡ることに想いを馳せ、高校時代から国際交流の楽しさに開眼する一方で第3世界の現実を知る。大学卒業後は国際協力の道に進み、アジア、中南米、バルカン地域の国々に携わる。自分なりに完全燃焼し退職。その後訪れたリトアニアに愛着を覚え、観光や商務活動に関わるも現在はフリーの立場でスカンジナビアの国々との架け橋を行う。他方、異文化で出会う暮らしの瞬間を切り取る喜びが高じて習得したフォトメソッドを独自に展開しながらオーガニックなブランドのビジュアルづくりをサポート中。晩秋よりマヒナファーマシーにてスタイリングフォトレッスン開催予定。
https://www.lingonphotoandlifesyle.com/

【instagram】
https://www.instagram.com/mikilt0220

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